獏の餌

K次のブログ

霧か、曇りか。

夕飯を逃した。
理由はある。昼に、今晩の急用が入ったので外で夕食を取るつもりだった。しかしその急用は結局固まる前にそのまま溶けてなくなってしまったのだ。その急用を寄越した先方からの決行連絡を、予定時刻のギリギリの時間まで待っていた僕は、時間だけ食って食事は食い損ねてしまった。
少し腹の空く23時。何か、買いに出なければ。

せっかくなので、カメラを持った。散歩がてら、シャッターを切って、ぶらぶらと行こう。
あてはない。あてはなくとも、足は、歩き慣れた道を選ぶ。いずれは、コンビニか、24時間営業のスーパーにたどり着けるだろう。

外に出ると、ひんやりとしていた。道の数百メートル先が霞んで見えた。いつもの変哲ない街灯がシネマティックに辺りを照らす。

霧だ。いや、メガネの曇りか。いや、やはり霧だ。

証拠に、車のヘッドライトの光線にザラザラとした輪郭がある。
霧か。霧だ。メガネの曇りではない。そういえば、曇るほど寒くはない。

ひんやりとした空気は、涼しいというにはまだ冷たすぎるが、冬の鉄板のような冷たさでもない。霧によって、冬の乾燥もない。
さようなら、冬。

この週末はずいぶん気温が上がるらしいな。
北向きの僕の部屋は、まだしばらく寒いだろうが。